京アニ【実名報道】は必要?

京アニ放火事件から1ヶ月が経過し、

これまで身元が公表されてこなかった25人の実名が公表され

テレビや新聞などで報道されると

ツイッター上ではマスゴミという言葉がトップに

京都アニメーション事件

2019年7月18日に京都府京都市伏見区で発生した放火事件。

 京都アニメーション第1スタジオに男が侵入し、

ガソリンを撒いて放火したことで、同社社員の69人が被害に遭い

うち35人が死亡、34人が負傷した。 

被害者の実名報道

京都アニメーションのスタジオ(京都市)で起きた放火事件で、

京都府警は27日、亡くなった同社社員35人のうち、

これまで身元を公表していなかった25人の氏名を発表した。

府警は8月2日に遺族の了承が得られた10人の身元を公表しており、

残る25人については、府警は発表時期を慎重に検討していたが、

府警は遺族感情に配慮しつつも、

亡くなった35人の葬儀が27日までに終わったことで、

親族らに説明した上で氏名を発表した。

実名報道はマスコミの要請

報道各社は2019年8月20日、

京都アニメーション事件の犠牲者の身元をすべて公表するよう、

京都府警に申し入れをしていた。

   

これ受け、SNS上では反発が広がり、反対署名まで立ち上がるなど

マスコミと世間との意識の乖離(かいり)がみられている。

京都アニメーションの考え方

京都アニメーション

「警察及び報道に対し、本件に関する実名報道をお控えいただくよう、

書面で申入れをしております」と公式サイトで説明しており、

「遭難した弊社社員の氏名等につきましては、

ご家族・ご親族、ご遺族のご意向を最優先とさせていただきつつ、

少なくともお弔いが終えられるまでの間は、

弊社より公表する予定はございません」との姿勢を示していた。

マスコミの理論

これに対し、京都府内の報道12社でつくる在洛新聞放送編集責任者会議は

8月20日、事件発生から1か月以上たっても残りの25人の発表がなく、

【匿名だと事件の全体像が性格に伝わらない】と懸念を伝えた上で、

「過去の事件に比べても極めて異例」として速やかな実名公表を求めていた。

京都府警の対応

8月27日、京都府警は

「大変凄惨(せいさん)な事件で、罪もない多数の方が被害にあわれた。

関係者の精神的ショックも極めて大きいことから、ご遺族などの関係者が、

犠牲者の死を受け入れるまでに時間がかかっている」と述べ、

遺族らの状況に配慮してきたことを強調。

また、亡くなった35人の葬儀が27日までに終わったことで、

この日の身元公表に至った理由の一つとした。

府警は身元公表について、全犠牲者の遺族に対して

取材対応の拒否や実名公表の可否について意見を聞いたその結果として、

報道各社に対し「この遺族は取材対応を拒否している」などと、

遺族それぞれの意向を伝えていた。

また、身元公表に踏み切った理由について

「事件の重大性に加え、社会的関心が非常に高く公益性があるため、

公表した方がいいと判断した(実名公表を拒否する遺族もいる)」

と説明している。

これを受けて一部メディアは実名を報道したが、

一方で、報道を控えている報道機関もある。

過去の遺族☓マスコミの攻防

 2017年に起きた神奈川県座間市の事件でも、

今回のように遺族や代理人弁護士から実名報道を控えるよう

マスコミに要望したが、多くは未成年を含む犠牲者の名前・顔写真を掲載する。

京都アニメーションの反応

京アニ代理人の桶田大介弁護士は、ツイッター上で

「弊社の度重なる要請及び一部ご遺族の意向に関わらず、

本日被害者の実名が公表、一部報道されたことは大変遺憾です。

弊社は、京都府警及び関連報道機関に対し、

改めて故人及びご家族のプライバシーとご意向の尊重につき、

お願い申し上げます」と要請している。

重ねて

「公表に関わらず報道を控えていただいた報道機関のあること、

認識しております。当該報道の関係者におかれましては、

節度ある対応をいただいておりますことについて、感謝申し上げます」と

感謝の言葉も付け加えています。

実名を報道する必要は本当にあるの?

京都府警は

「事件の重大性に加え、社会的関心が非常に高く公益性があるため、

公表した方がいいと判断した」と説明しているが・・・

【事件の重大性】⇒これは多くの人が認めるものと考えられます。

【社会的関心】⇒これもアニメファンならずとも関心が高いもとの

        推定できます。

【公益性】⇒これって本当に公の利益があるのでしょうか?

ひとつは

『匿名報道をすることで、被害者とその遺族に関する臆測や

間違った情報が流れたり、亡くなった方の名誉が傷つけられる』

という可能性があります。

逆に

『実名報道をすることで、

被害者と遺族、関係者の大切な記憶が理不尽に扱われたり、

自宅・学校、会社などで報道関係者の待ち伏せや

しつこい取材に悩まされる』

つまり、プライバシーが侵害される可能性も出てきます。

プライバシーの侵害になる事例は、以下の3つの要件が満たされる場合です。

・私生活上の事実か、事実であると受け取られる可能性がある

・公開されるまで、一般には知られていなかった

・公開されたことで、遺族が不快・不安に感じた

今回の実名報道は

『公開されることで、遺族が不快・不安に感じる』

可能性があります(プライバシーの侵害が認められるかどうかは、

裁判を起こし、その判断に委ねられますが・・・)。

ましてや

京アニと一部の遺族の『実名を公表・報道しないでください』

との要請があるのにもかかわらず、

それを無視して無視しています。

『やめて!』といっているのに、

公表・報道するのは、警察と報道機関の権力を使った

ある種 いじめでしかないような・・・

【公益性】は、どこにあるのでしょう???

ただ・・・

犠牲者の生きた証を 何か残したい・世間の人々に知ってほしい

という場合には、

ご遺族の了解のもと、納得のいくかたちでの報道であれば

被害者の名誉が保たれ、遺族も少しは救われるのではないでしょうか?

まとめ

未だに事件の全体像が判明していない段階で

実名を公表・報道することに何か意義はあるのでしょうか?

また警察が実名を公表したとしても

報道機関はあえて報道しないという選択肢もあって

よいのではないでしょうか?

人それぞれ、置かれた環境や立ち場によって意見は分かれるでしょうが、

権力を持つ立場にある人は冷静に判断し、

行動していただけることを期待します。

最後に、亡くなられた方々には、心より哀悼の意を表し、

入院中の方々の一刻も早い回復をお祈りします。